最初はただ、気持ち悪かったその感覚も、なんだか今では中で動かされると身体が熱くなってくる。
「胸ばっかりじゃ辛いよね……雪乃くん、一度イク?」
そう言うと、涼介は俺の足を押さえていた手を片方に減らして俺自身へと触れてきた。
「あっ、ばかっ……っ……」
胸よりも直接的な快感に俺の身体がビクッと大きく反応した。
それでも、苦しそうな様子でないと判断されたのか陽愛くんと涼介が示し合わせたかのように、二人で同時に刺激してくる。
さっさまでは少しゆっくりとした動きだったのに、今の陽愛くんはまったくの遠慮もなく指の抜き差しを俺の中へと繰り返す。
時おり、中で指を曲げたり回されたりしたけれど、同時に与えられる俺自身への涼介からの刺激で、もう気持ちいいのか悪いのかもわからなくなってくる。
とにかく、身体がぞくぞくとしてきて喘ぎが止まらなくなっていた。
「あ、あっ、ふぁ……や、やば……んっ、イク……」
無意識に告げた言葉に陽愛くんと涼介の指の動きがいっそう激しくなり、まずいっと思った時にはすでに俺は我慢出来ずに涼介の手の中へと自身を解放していた。
「はぁ……はぁ……」
あまりの快感に一気に脱力してしまい、荒く呼吸を繰り返すだけで身体が全く動かせなかった。
ああ……俺ってば、みんなの前でイッちゃったんだ……。
「体力の方は心配だけど、身体はだいぶ解れたみたいだな」
そう言って身体を撫でてくる涼介の手の感覚にすら感じてしまう。
「ん……もう、入れるから」
「山くんから?」
「珍しく積極的だと思ったら……そういうことですか」
少し呆れたような声でオキが言うと、陽愛くんはいつものようなのんびりとした声で答えた。
「年上だからな」
そして、今まで春樹に預けていた身体を真っ直ぐに起こされた。
そうなると、膝をついて腰を上げる形になるのだが足が震えてすぐに崩れそうになる。
「オキ、雪ちゃんの上半身、俺が支えようか? 高さ的に俺の方が雪ちゃん楽でしょ」
「じゃあ、任せます」
そんなやり取りの後、春樹が俺の真正面へと移動してきて俺の上半身を持ち上げた。
膝だけで身体を支える不安定な姿勢に、俺は咄嗟に春樹の両肩へと手を置いてしまう。
「うん、掴まってていいよ。なんなら抱きついてもいいからね」
なんだか、久しぶり(?)に春樹の顔を真正面から見た気がする。
こんなに……色っぽかったっけ?
そんなことを思って少し見惚れていると、急に男っぽい表情になった春樹にキスをされた。
「ん……んむ……」
その舌を無意識に受け入れていると、さっきまで指を入れられていた所に後ろから熱いものが押し付けられたのがわかった。
そして、次の瞬間、それが中を押し広げて入ってくる。
「んんっ、っああ!」
「……っ……」
痛みとあまりの圧迫感につい目の前の春樹の肩へと爪を立ててしまい、春樹が小さく呻いたのが聞こえた。
「あ……ご、ごめん……」
もしかしたら、傷になったかもしれない。
俺が謝ると、春樹は俺の頭を撫でながら笑った。
「平気だよ。山ちゃんのが入って雪ちゃんのが辛いんだから」
その言葉に俺の中に入ってきたのが陽愛くん自身なのだと理解して、急に恥ずかしくなってくる。
俺の中に……陽愛くんが……?
想像した瞬間、身体が強張り、中に入っている陽愛くん自身を締め付けてしまった。
「きつっ……雪くん、力抜いて」
少し苦しそうな陽愛くんの声が聞こえ、内側にいる存在を実感する。
だけど、力を抜くといってもどうしていいかわからない。
それどころか、俺のそこは中の異物感を押し出そうと逆に力が入ってしまう。
「む……むりぃ……んあ……」
俺が泣いて訴えると、横にいたオキと涼介がそれぞれ俺の身体へと触れてきた。
涼介に胸を、オキに俺自身を触られると途端に身体から力が抜けていく。
前の刺激に俺が気を散らされている間に、陽愛くん自身はさらに奥まで入ってくる。
色々な感覚に、俺は春樹に抱きつくことで必死に耐えた。
「……はぁ……入った」
少しして陽愛くんが安堵のため息とともにそう呟くと、優しく俺の背中を撫でてきた。
「雪くん……動くから。もし辛かったら、みんなにしがみついてなよ」
そう言って、陽愛くんの両手が俺の腰をしっかりと押さえる。
「……好きだよ、雪くん」
ぞくっとするような声で陽愛くんが囁いたかと思うと、中のものがぐっと抜けそうになり身体が震えた次の瞬間、それが今度は一気に奥まで貫いてきた。
「はっ……ああっ!」
あまりの衝撃に一瞬頭の中が真っ白になり、俺自身を抑えるオキの指がなければ俺はまたイッていたかもしれない。
だけど、陽愛くんも限界が近いのかスピードを緩めることなく何度も後ろから俺を突き上げてくる。
最初は痛くて気持ち悪かったのに……もう今は陽愛くん自身で中を擦られると、そこからぞくぞくとした感覚が背中を走る。
荒い呼吸で喘ぎながら春樹にしがみつき、陽愛くんにされるがままに揺すられていると、陽愛くんが切羽詰ったように呟いた。
「んっ……雪、くん……出すよ」
「え……? あ、ああっ」
いきなり、より深くまで入れられたかと思うと、そのままそこへ熱いものを吐き出された。
「……あ……」
慣れない感覚に身体を震わせていると、気だるい吐息を零して陽愛くん自身が俺の中から出て行くのがわかった。
それでも、まだ中に何かが入っているような感覚が残っている。