先生達の秘密の授業

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第27話

混乱する頭で必死に理性を保とうとしているのに、今度は春樹が俺の耳元で囁いた。「雪ちゃん、こっち向いて」普段、聞いたことのない色っぽいその声に俺が素直に従ってしまうと、目の前には春樹の顔があった。そして、そのまま春樹の唇が俺へと重なってきた。
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第26話

「こ、こんな台詞を言わなきゃいけないの? 俺が?」そろそろ週末間近を控えたある日の夜、俺は自分のベッドへと腰掛け、オキから渡された簡易的な台本らしきものを手にみんなへとそう問いかけていた。「雪ちゃんが言わなくて誰が言うんです?」
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第25話

食事を終えて、食後の一息をついてから俺はみんなを自室へと招きいれた。「おっ邪魔しまーす♪」俺がドアを開けるなり、春樹がそう言って真っ先に部屋へと入っていく。みんなの後から最後に部屋へと入ると、そこは朝と全く変わりのない室内だった。
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第24話

「雪ちゃん、独り占め♪」「今だけだからね」ぎゅうっと俺の腰に抱きついてお腹に頭を擦り寄せてくる春樹の髪をすくように指を入れて、その頭を撫でる。すると、そのままの状態で春樹が甘えたような声を出す。 「雪ちゃ~ん、今日は俺の部屋で寝なよ。一緒に寝よ?」
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第23話

「ふあぁ~」「あらあら、土方先生ったら大きな欠伸しちゃって」四限目のホームルームを終えて職員室へと戻る俺を見て、一緒に教室から移動していたオキが言った。「今日、何回もしてるよね。寝むれてないの?」「いや、そんなことないと思うけど……」
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第22話 ※

帰宅すると、まだ他のみんなは帰っておらず、受け取ったプレゼントをリビングに置きっぱなしにするわけにもいかないので、ひとまず俺は自室へと向かった。荷物を置いて室内着に着替えてからベッドへと腰掛け、さっき用務員さんにもらったペットボトルのお茶を飲んで一息つく。
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第21話 

「やっぱり……今の生活のままじゃまずいよなぁ」放課後、明日の授業で使う資料を用意するために準備室へといた俺は、一人だということを確認してから深いため息とともにそう呟いた。今まで安全だと思っていた涼介まで、ついに行動に移してきた。
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第20話 ※

俺はワクワクしながら、ドレッシング作りを再開した。すると、突然背後に涼介の気配を感じる。「な、何……?」あまりの近さに、俺は戸惑いながら振り返ろうとしたが、僅かな差で後ろから涼介に抱き締められてしまった。「ちょっ……涼介?」
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第19話 

それからも、微妙な加減で度々ちょっかいをかけてくるオキや春樹をかわしながら、俺は割と快適な共同生活を満喫していた。誰かしらがいる家の中はいつも明るいし、さらには料理が苦手で完全に外食に頼っていた俺からしてみれば、温かい手作りの料理が食べられることは最大の魅力でもある。
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第18話 

「はあぁ……」脱衣所で大きく安堵のため息を吐いた俺は、着ている物を脱ぎ去り浴室へと入る。そして、すぐにシャワーのお湯を勢いよく出して頭から浴びた。お湯に変わる前のそれは冷たいものだったが、俺の火照った身体を冷ますには丁度いい。