先生達の秘密の授業

第19話 

それからも、微妙な加減で度々ちょっかいをかけてくるオキや春樹をかわしながら、俺は割と快適な共同生活を満喫していた。誰かしらがいる家の中はいつも明るいし、さらには料理が苦手で完全に外食に頼っていた俺からしてみれば、温かい手作りの料理が食べられることは最大の魅力でもある。
乙女な女王様

女王様との思い出・2 ※

「遅い」千歳の姿を見つけるなり、優弥はそう言って怒った。「悪い、クラスのやつにつかまって……」保健室の鍵を内側からかけて、千歳は優弥へと近づく。「なんか前にも、その言い訳してなかったか?」「うわっ!」近づくなり、優弥に腕をひかれて千歳はベッドへと強引に座らされた。
先生達の秘密の授業

第18話 

「はあぁ……」脱衣所で大きく安堵のため息を吐いた俺は、着ている物を脱ぎ去り浴室へと入る。そして、すぐにシャワーのお湯を勢いよく出して頭から浴びた。お湯に変わる前のそれは冷たいものだったが、俺の火照った身体を冷ますには丁度いい。
乙女な女王様

女王様との思い出 ~千歳サイド~

「おかしい」千歳は携帯を握り締めてそう言った。「何がおかしいんだよ?」そんな千歳に亮太が声をかけるが、前回の出来事を思い出した千歳は複雑な表情を浮かべた。すると、それを感じ取ったのか亮太が拗ねたように言う。「あっ、なんだ。そのあからさまに嫌そうな顔は!」
先生達の秘密の授業

第17話 

新しい家で、ちゃんと生活できるかな?引っ越した当初はそんな心配をしていた俺だったが、意外と快適な今の家での生活に少し驚いていた。学校内では相変わらず俺の周りにはみんながいてくれるし、家に帰っても誰かしらが『おかえり』と出迎えてくれる。
乙女な女王様

女王様の初恋 ・3 ※

「深海がミルクティー以外飲んでるの見たことないな」千歳が替えのシャツを取りに行っている間に缶のミルクティーを飲んでいた優弥を見て、戻ってきた千歳が言った。「お前が毎回、これを買ってくるからだろ」 千歳はいつも優弥のところに来る時にホットのミルクティーを買ってくる。
先生達の秘密の授業

第16話 

ここは理事長が用意してくれた、当面の俺達の仮住まいだ。なんともスケールの大きな理事長は、陽愛くん達から今回の一件を相談されるやいなや、すぐに学校から通勤も便利なこの一軒家を購入したらしい。そして、住まいを知られている俺はひとまず犯人が捕まるまで身を隠すことになり
乙女な女王様

女王様の初恋 ・2 ※

 下は脱がないのか……と一瞬思ったが、千歳に堂々と全裸になられても、それはそれで恥ずかしいと気づき、優弥は黙っていた。 そして、千歳の両足を跨ぐように向かい合わせに座り、その背中に腕を回して胸に抱きつくと、千歳も抱き締め返してくれた。
お知らせ

悠久☆小箱、再開しました

お久しぶりです。約2ヶ月ぶりに「先生達の秘密の授業」を更新いたしました。最近、執筆の方をさぼってしまっていたので、気を引き締めて頑張ります!
先生達の秘密の授業

第15話 

「雪くん……少し疲れてる?」「ん~……」 職員室の自分の机に突っ伏していると、上から陽愛くんに声をかけられ俺は気のない返事を返す。「あえて言うなら、気疲れ……かな」俺がそう答えると、陽愛くんも気づいたのか隣りに座りながら小声で聞いてきた。